なぜ残業が多いのか
やろうと思えば作業に終わりがないプログラマの仕事は、どうしても残業が多くなる傾向があり、多いと月200時間以上もの残業になってしまうような環境で働く人も実際にいます。そのような異常とも言える量の残業ばかりになってしまう原因はいくつかありますが、悪い条件が重なってしまうことでさらに状況が悪化してしまう場合もあります。では、なぜプログラマの残業がこれほどまでに多くなってしまうのか、いくつかの視点から具体的にご紹介していきます。
スケジュール管理ができていない
毎日遅くまで残業することが当たり前になっているプログラマは、どんなに能力が高かったとしても無理な要求やスケジュールに振り回されて、長時間仕事をするしかない状況に追い込まれている場合が少なくありません。IT業界全体を見わたしてみると、全てのプログラマがひどい残業に悩まされているというわけでもありません。残業ばかりになってしまう職場には、それなりの原因があるものです。では、どのような問題が長時間の残業につながっているのでしょうか。
工数の見積もりができていない
プロジェクトの計画を立てる段階から工数の見積もりがきちんとできていなければ、開発現場は大きく混乱してしまいます。経験が浅くて正しく見積もりを作成することができないシステムエンジニアや、IT職について理解していない営業がクライアントからヒアリングを行うというのはよくあることなので、プロジェクトのスタートの段階から既につまずいているというケースも珍しくありません。そうなれば、後はひたすら残業に追われる日々になってしまいます。
残業前提の裁量労働制を導入している
多くのプログラマが残業ばかりになってしまう理由のひとつに、裁量労働制というものがあります。裁量労働制を採用している企業の場合、みなし残業代として一定額が基本給に含まれていて、それ以上の時間数残業をしても残業代がつかないというシステムです。しかし、実際はみなし残業代では収まらない量の仕事に追われて深夜まで残業になることが多く、支払われる深夜残業代もみなし残業代があることで格段に少なくなってしまい、長時間労働でも稼げないという構造が生まれてしまいます。
人材が不足している
IT業界の深刻な人材不足は、プログラマの残業が解消されない原因のひとつです。かつては精錬されたイメージで人気も高かったIT職も、あまりの激務で健康を損ねてしまうほどの状況を耳にすることも多くなったため、きつい仕事として敬遠する人も増えてしまっています。ITへの関心を持つ人は決して少なくない環境で、これほどに人材が不足してしまうのはなぜなのかを考えていくと、きつい仕事だからということ以外にも問題があることがわかります。
仕様変更のルールが曖昧になっている
設計書通りに作っているはずなのに、途中で何度もやり直しになり、気づけば連日の残業に追われているプログラマは少なくありません。プログラマの残業が多くなる原因のひとつに、仕様変更のルールが曖昧になっていることが挙げられます。要件定義が固まらないまま開発が進むことで発生する手戻りの構造や、都合よく解釈された開発手法の落とし穴、そして作ったコードを破棄せねばならないプログラマの精神的負担の大きさがそこにはあります。




